右京の大学時代のチェスクラブの後輩・森島(篠井英介)が勤務する会社で、経理部の人間15人が同じ瞬間に仕事場を放棄、謎の奇行をはたらく。その隙に、金庫から大金が盗まれるという奇妙な事件が発生した。
防犯ビデオには催眠術にかかったように社員が集団で席を立ち上がり、1階の噴水の中へ。ずぶ濡れの社員たち…。
経理部の人間の証言では、まるで覚えがなく、気がついたら席を離れていたという。まさに集団催眠のようだが、そんなことは可能なのだろうか。右京と薫は経理部全員の行動記録から、リサ(山本未来)という講師から英会話を習っていたという共通項を見つけ出す。
リサはハーバード大出身の才女。しかも専攻は心理学だとか。リサと犯人を結びつける衝撃の真実とは?そして15人もの人間を煙に巻いた方法とは?
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今回奇行の隙をついて、金庫から金を奪った犯人は、被害にあった会社のマスコット「たっちゃん」の着ぐるみを来ていた。しかし、着ぐるみの手招きやバイバイの仕草に、右京が目を付ける。リサはアメリカで生活しているため、その仕草は日本人のそれとは少し違った。リサが犯人である可能性が高いと考えた特命係は、社員にかけた集団催眠の方法を探る。
集団催眠が発動したとき、パイドパイパー・コーポレーションという会社の車を移動する放送がかかっていたことを突き止めた右京は、再度放送をかけて実験し確証を得る。
パイドパイパーはハーメルンの笛吹きから来ている言葉であり、リサが父を騙した会社に対して行った今回の事件に込められた意味でもあった。