バイオテクノロジー研究所の主席研究員・嘉神郁子(真野響子)が、文科省に呼び出され、娘の茜(浅見れいな)を使いクローン人間を作っていることを認めた。
何者かが告発文を文科省に送り付けたらしいが、クローン人間が誕生するというのは本当なのだろうか?
娘の茜は、半年前に夫と5歳の息子を事故で亡くし、自殺未遂を起こすほどのショックを受けていた。
そんな失意のどん底にある茜に頼まれ、やむなくクローン人間の制作に着手してしまった郁子。
郁子の息子で茜の兄でもある隼斗(窪塚俊介)だけは茜が身ごもっているのがクローン人間だと知っていたが神への信仰心が強く、たとえ母親や妹であろうとも、クローン人間を作ることは「神への冒涜」だというのだ。
しかし、そんな隼斗に対して郁子は勝ち誇ったように言い放つ。
「ママは捕まらないと思う」と。
事実が公になれば、国際的な問題となってしまう。
そんなことになるぐらいなら、日本国家は事実を隠ぺいするはず…。
強気な母に驚きを隠せない隼斗だったが、事実、隼斗は片山雛子(木村佳乃)とあの長谷川宗男(國村隼)に首相官邸に呼び出されてしまう。
代議士の雛子は現在は総理補佐官を務めており、元警視庁副総監の長谷川は、警視庁人質籠城事件(「相棒-劇場版II-」より)を受けて警察庁長官官房付きという閑職の身分にいた。
「君は今後一切このことを口外しないこと」と言われクローン人間のことを口止めされてしまう。
やり切れない隼斗は公園にやってくると、突然大声で演説を始めてしまう。
「あと数カ月でこの日本に、クローン人間が誕生するんです!」
そんな奇行に誰もが耳を貸そうとしない中、偶然通りかかった右京(水谷豊)と尊(及川光博)は顔を見合わせ…。
事件に興味を抱いた右京と尊は、やがて真相へと近づくのだが、その解決方法をめぐって2人は…。
右京の相棒として3年間特命係に在籍した尊が特命係を卒業する大変革が起きる最終回、再登場ゲストも交えた壮絶なストーリーの結末は絶対に見逃せない!
ゲスト:真野響子 浅見れいな 窪塚俊介 木村佳乃 國村隼